こんにちはネリゴです。
天草へドライブに行った際に、潜伏キリシタンの里として知られる﨑津集落に寄りました。
散策をする中で、とても目を引くお菓子を見つけました。その名も【杉ようかん】です。ちなみに初めて聞いたお菓子名でした。。
お菓子好きとしては「是が非でも味わってみたい!」と思い購入しましたので、食べた感想も含めて紹介していきます。
・﨑津ってどんな場所?

﨑津は、戦国時代以降に形成された漁村であり、キリスト教伝来期には布教の拠点となっていました。
瞬く間にキリスト教が浸透し、宣教師や商人にとって重要な港と認識されていました。
﨑津では、町のシンボルになっている「﨑津教会」が注目されますが、実は厳しい禁教下に日本の伝統宗教とキリスト教が共存していました。
表向きは仏教徒や神社の氏子になりつつも、洗礼やオラショ(祈りの言葉)を密かに伝承していました。
共存しながら信仰を継続した潜伏キリシタンの集落として高く評価され、世界遺産となりました。

撮影場所:【チャペル鐘展望公園】
世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、禁教時代にも密かに信仰を継承し、キリスト教に復帰するまでの日本独特の信仰を示す文化遺産なのです。
そして現在、寺や神社といった 日本在来の宗教施設と教会が共存する特徴的な集落 が残っています。
・杉ようかんとは?

寛政2年、徳川家斉が江戸幕府11代将軍となった祝賀のために琉球國中山王の使節船が薩摩を目指しました。
しかし、途中大しけに遭い漂流し、天草の﨑津向江「落戸の浜」に漂着しました。
この一行を﨑津の人々が救助し、使節一行は お礼に「杉ようかん」の作り方を伝授した と言われています。
200年以上も前から伝わる天草伝統和菓子なのです。
・南風屋(はいや)

南風屋(はいや)の﨑津 杉ようかん 4つのこだわり
1. 毎朝杵つき
天草産のうるち米粉を使用しています。
2. 甘さ控えめ
小豆のこしあん入りようかんです。
3. ドラゴンフルーツ果汁で着色
合成着色料を使用せず、鮮やかな桃色にしています。
4. 手にべたつかない工夫

約230年前の江戸時代に琉球から伝わったとされていますが、後継者がおらず一度は途絶えました。しかし、南風屋の店主が名産品にしようと2007年に試行錯誤の末に復活させました。
南風屋(はいや) / 熊本県天草市河浦町﨑津454
・杉ようかんを食べた感想

まず、みなさんが初めに感じることかと思うのですが、この強烈な 杉の葉のインパクト! すごくないですか?

本物の杉の葉が入っている衝撃!しかも上にのっているだけではなく、下にも敷いてあります。ちなみに杉の葉は食べません!笑
杉の葉には、 保水性と殺菌力 を備えられています。先人の知恵ですね。

〇 食感 うるち米の食感が斬新で、ようかんではなく餅のような食感です。
〇 塩気 生地の下に普通に塩がついており、塩気を感じます。
〇 酸味 紅色を出すために、ドラゴンフルーツの果汁を使用しているため酸味を感じます。
〇 甘み こしあんの甘みが全てをまとめてくれます。
不思議なバランスを兼ね備えた伝統菓子なのです。
昔から代々伝わる技法で伝承の味を再現しているのは、南風屋(はいや)だけで、天草ふるさとブランド「天草謹製」にも選ばれています。
﨑津を訪れないと食べることができない伝統の味 なのです。食感は1日しか持たないため、その日のうちに食べきるのがおすすめです。
・まとめ
﨑津を散策する中で見つけた「杉ようかん」について紹介しました。
初めて見るビジュアルに少しひるんでしまいましたが、実際に食べてみるとびっくりするほどにおいしかったのです。
あまりにもおいしかったので、車内で食べた後にまた買いに行っちゃいました。笑
「世界文化遺産の﨑津集落を散策しながら、伝統菓子の杉ようかんを食べる」 これもまたおすすめの旅の行程なので、ぜひお試しください!
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