こんにちはネリゴです。
今回は、日本三大秘境の一つである、「椎葉(しいば)」で出会った観光スポットについて紹介していきます。
古来日本人が大切にしてきた自然や椎葉独特の風習や歴史など、今もなお色濃く残っています。
古き日本の原点を感じながら、のんびりと旅を楽しむことができる、そんな魅力あふれる場所が椎葉なのです。
・椎葉村って?
初めに、日本三大秘境ってご存じですか?
様々な定義はあるようですが、個人的にはなかなか行きにくい場所であったり、多くの人に知られていないような場所が秘境であると思っています。
一つ目は、 岐阜県にある「白川郷(しらかわごう)」 で、合掌造りが有名な場所ですね。因みに白川郷は、近くに高速のインターチェンジがあるので、アクセスはかなりしやすそうですよね。
二つ目は、 徳島県にある「祖谷(いや)」 で、祖谷渓の小便小僧が有名な場所です。温泉やかずら橋など有名なスポットが点在しており、かなり知名度はありそうですね。
そして三つ目は、おまたせしました 宮崎県にある「椎葉(しいば)」 です。日本三大秘境の中でも、キングオブ秘境ではないでしょうか!

アクセスはなかなかしにくく、山々に囲まれた壮大な場所です。電車の場合、最寄り駅がJR日向市駅で、車で1時間30分ほど離れています。
他の場所は、行ったことがないので比較できませんが、椎葉はまさに秘境と呼ぶべき、 「知らない世界」 が広がっています。
・椎葉の伝説と名前の由来

壇ノ浦の戦いで源氏に敗れた平家は、命からがら逃げ隠れ、椎葉にたどり着き、住み着いたとされています。やがて、そのことを知った源頼朝は、那須大八郎に残党の討伐を命じ、椎葉に派遣されました。
そこで、大八郎が目にしたのは、細々と暮らす貧しい平家の人々でした。
その様子に胸を痛めた大八郎は、幕府に偽の報告をし、平家の人々に農耕を教えるなどしました。そして、平清盛の末裔である鶴富姫と恋に落ち、姫は子を身籠ります。
約800年前に、 敵味方を超えて結ばれたとされる悲恋物語 なのです。
大八郎が椎葉に入るや椎の葉を以って陣屋を設け、追討の拠点にしたことが【椎葉】の名の由来であると言われています。
・十根川 重要伝統的建造物群保存地区

日向灘に注ぐ耳川の支流、十根川上流の標高550mに十根川集落はあります。主に、主屋・馬屋・倉から構成されており、現在11世帯が生活しています。
険しい斜面に棚田と石垣があり、 伝統的な「椎葉型」と呼ばれる建築様式 からなる集落群です。
椎葉型とは、「並列型民家」と言われ、横に長く造られています。急な傾斜地を、うまく利用するために考えられたものです。

散策してみた感想としては、石垣とその間を縫うように続いている石段を上ると、横長の平屋が建っているのですが、どこも家の庭のような気がして、どこまで足を踏み入れたらいいものかわかりませんでした。
それでも、険しい斜面に建つ民家と棚田と石垣が歴史的景観を感じさせ、非日常感を醸し出しています。

十根川神社の鳥居付近 から撮影されますと、集落全体をカメラに収めることができるので良いかと思います。
十根川 重要伝統的建造物群保存地区 / 宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良字十根川
・椎葉民族芸能博物館


椎葉村独自の民俗文化を守り、後世に伝えていくことを目的とした博物館です。
地上4階・地下1階の館内には、椎葉村に受け継がれてきた儀礼や慣習、平家落人伝説など写真や展示でわかりやすく紹介しています。
また、九州からアジアまでの幅広い民俗芸能を知ることができます。
椎葉村に今も根付く、民俗文化の一端に触れることができる興味深い場所で、椎葉について深く知ることのできる良い機会でした。

地上の3階からは、椎葉の中心を一望することができます。
入場料 : 小・中学生 150円 / 高校生 200円 / 大人 300円
博物館・鶴富屋敷の共通券もあります。
共通券 : 小・中学生 200円 / 高校生 330円 / 大人 430円
博物館近くに無料駐車場があります。
椎葉民族芸能博物館 / 宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良1822-4
営業時間 / 9:00~17:00 入館は16:30まで
定休日 / 月曜日 (祝祭日の場合はその翌日) 年末年始
・上椎葉ダム

上椎葉ダムは、1950年に着工し1955年に完成した日本初の大規模アーチ式ダムです。
高さ110m、長さ341mで、完成当時は日本一の放水の高さを誇り、あの 黒部ダムのモデルとなったことでも有名 です。

堤体と呼ばれるコンクリートの壁が、直立した円筒型のアーチを描いており、巨大な水の圧力に耐えられるようになっています。
スキージャンプ式の洪水吐を採用しており、放流した水のエネルギーを相殺する構造になっています。

上椎葉ダムによって形成された人工湖は、「日向椎葉湖」と命名されています。
とにかく壮大な風景がそこにはあり、周囲の自然と調和している秘境ならではの景色に出会うことができます。
上椎葉ダム / 宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良針金橋
・女神像公園

上椎葉ダムの絶景を見るなら・撮りたいなら、女神像公園がおすすめです。アーチダムの曲線・ダム湖と森の緑のコントラストがとても素晴らしいのです。
広い駐車場もあるので、レジャーシートを広げてピクニックや語り合うのに最適かと思います。春には、桜の名所として有名なのです。

上椎葉ダムの建設は、困難を極めた大工事で100名を超える犠牲がでました。ダムを見下ろすこの公園には、戦後復興の礎となり椎葉に散った尊い命に対して、慰霊碑が建てられています。
女神像公園 / 宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良
・仙人の棚田展望台(大イチョウ展望台)

下松尾集落にある棚田で、天空に浮かび仙人が住んでいるかのように見えたことから「仙人の棚田」と呼ばれています。
展望台からは、四季で表情を変える景色を望むことができます。

「椎葉のマチュピチュ」 とも呼ばれる棚田は、限られた土地を最大限に利用した先人たちの知恵の結晶なのです。
行ってみて思ったことは、たしかに山々の色合いや景観は素晴らしかったのですが、 約20分狭い道路(だいたいの場所で離合も難しいです。泣)を運転しなければなりません。
あまりおすすめはしませんが、頑張って車で上った先には、なかなか目にすることのない世界が広がっているのです。
まさに日本の原風景です!
仙人の棚田展望台(大イチョウ展望台) / 宮崎県東臼杵郡椎葉村松尾ロクロ
駐車場 / 2台まで止められます。
・まとめ
椎葉村で出会った観光スポットについて紹介しました。
巡ってみて感じたことは、いつも旅に行く場所よりも自然との距離感が近く、今もなお色濃く残っていました。
そして、どの観光スポットを巡っても、 椎葉独特の歴史や風習を感じることができました。
アクセスはしにくいですが、なかなか味わうことのない「秘境ならではの未知の世界」が広がっていました。
気になる人はぜひ足を運んでみてください!今よりも自然体に近づけるかもしれません!
コメントを残す